カテゴリ
利用者・職員募集ご案内
施設の利用ご希望の方へ
定員 入所100名、通所デイケア20名 随時ご利用可能 担当 相談員 森,水谷 電話 0594-72-6811 介護・看護・リハビリ職員採用ご希望の方へ 募集人数 若干名 担当 総務課長 瀬古 電話 0594-72-6811 医療法人大和会介護老人保健施設銀花 いなべ市北勢町阿下喜680 三重交通バス、三岐鉄道北勢線阿下喜駅下車1分 (医)大和会日下病院(http://www.kusaka-hp.jp)隣接 以前の記事
2023年 05月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 04月 2022年 01月 2021年 10月 2021年 02月 2020年 10月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2019年 11月 2019年 08月 2019年 06月 2019年 03月 2019年 02月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 04月 2018年 03月 2017年 09月 2017年 06月 2017年 03月 2017年 02月 2016年 10月 2016年 01月 2015年 07月 2015年 05月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 07月 2014年 05月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 08月 2013年 06月 2013年 05月 2012年 12月 2012年 10月 2012年 08月 2012年 06月 2012年 04月 2012年 01月 2011年 03月 2010年 11月 2010年 09月 2010年 07月 2010年 05月 2010年 03月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 10月 2009年 07月 2009年 05月 2009年 03月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 検索
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
摂食異常症について 概念 極端な食事制限や、過度の食事摂取などを伴って健康に問題が引き起こされる。拒食症と過食症の総称である。人間関係の問題などの心理的ストレスに対する耐性不足、社会適応性の未発達、コミュニケーションの不足などが原因とされる。依存症の一種である。10-20歳代の女性に多いが、30歳後にも残存し、高齢者にもみられることがある。現代社会の生活習慣病の1種ともいわれる。 摂食障害は拒食症、過食症に2分されるが、拒食症から過食症に移行する割合が約60%みられ、極端なやせ願望や肥満恐怖」などが共通して存在することが多く、病期が異なる同一疾患と考えられる。一定時間に、食べ物を口に入れ咀嚼し、飲み込まずに吐き捨てる行動を繰り返行為も一種の摂食異常である。 摂食障害者の約60%に自傷行為、アルコールや薬物の乱用、重篤な爪噛み、抜け毛といった行為がみられる。これらは、衝動性の高い性格や、自罰・禁欲嗜好の性格などに必ずしも限局しない。 症状 症状は多様である。拒食症では極端な食物制限が中心である。食事をを他人に見られたがらない場合も多い。体重を減らそうとして運動をするなどの過活動がみられることもある。拒食によって体重が低下した結果、異常な低体重となり、女性では無月経が生じる。本人は元気な様子を見せ、病識がない場合が多い。摂食障害を周囲の人に隠したいため、人前では食べてみせ、直後にトイレに行き、食べたものを全て吐くといった行動をする場合もある。 摂食障害者は強迫的な性格傾向の持ち主が多く、拒食症・過食症ともに、嘔吐を伴う場合は例外なく強迫性性格であるので、摂食障害を現代的な強迫神経症」ということもある。 摂食行動以外に、抑うつ症状や気分の変動、リストカットなどの自傷行為・アルコール乱用、社交不安障害や強迫性障害などの不安障害、人格障害による精神症状を合併することも多い。学生では、拒食から過食に転じると、不登校や休学の原因になることがある。抑うつは日内変動を伴鵜ことが多く、食行動と密接に関わっている。 短時間に多量の食べ物を摂取する過食行為がみられる。自己誘発嘔吐や下剤乱用などの行為を伴うことも多い。自己誘発嘔吐によって、咽頭に爪による潰瘍を生じたり、利き手の指や手の甲に胼胝(タコ)(吐きダコ)を生じることもある。 頻回の嘔吐や下剤乱用による電解質代謝異常、脱水、消化管損傷や、痩せや栄養失調による感染症や貧血、低蛋白血症によるむくみ、骨粗鬆症等、過食による肥満や糖尿病、胃拡張などの内科的疾患を伴うこともある。 拒食状態ではエネルギーとなる糖が少なく、低血糖に陥る。その結果脳の活動が阻害され、意識障害が起こる。極端な低血糖が持続した場合には、脳萎縮など脳細胞に回復不可能な障害が生じる。嘔吐や毎日の下剤の使用により、電解質(カリウム、ナトリウム、クロールなど)の低下が起こり、心機能の低下や全身の脱力感、痙攣(テタニー)を生じる。低カリウムの状態では心不全に陥り、心臓が停止することもあり危険である。 血中のコレステロールは高く、血圧は低い。手足の末端は冷たくなり、脱毛、皮膚の乾燥、背中にうぶ毛が生えることもある。 治療 拒食と過食は周期的に繰り返される場合が多く、心療内科医・精神科医など医師や心理カウンセラーの心理的なカウンセリングを受けることが有効であるといわれている。しかし、本当の意味で治療に秀でた専門医師は多くはない。 拒食や過食などの食行動異常の背景にある心の問題を解決しないと顔決しない。このためには、本人の自覚と意志、周囲の暖かい協力が必要である。短期間の治療では、本質的な病態の改善は困難な場合が多い。 精神療法としては、行動療法、認知療法、対人関係療法、家族療法などがある。栄養リハビリテーションも必要である。周囲の人たちとのコミュー二ケーション力の改善が課題である。 薬物療法 は症状の改善には有効であるが、根治には結びつかない。過食症に対しては、抗うつ薬(デプロメール、パキシル、ジェイゾロフト)の投与による治療が行われる。これらは脳の摂食中枢に作用し食欲をコントロールする作用があるとされるが、意思による食行動を止めるには限界があり、食行動に直接働きかけるという意味では有効な薬剤はない。薬の合併症として生じた抑うつや強迫症状などを改善する目的や、精神療法や行動療法への導入を容易にするなどの目的で用いられることが多い。 神経性無食欲症・制限型ではスルピリド有効であり、食欲や体重増加、抑うつ症状の改善効果、副作用の少なさなどから、精神療法などが著功しない場合に適するといわれている。神経性無食欲症・排出型ではフルボキサミン、パロキセチンが最も有効であり、神経性大食症の患者では、レスリン・レジレルが有効であったと報告がある。 拒食症者の場合には、体重や低栄養が回復すると抑うつも改善する傾向があり、体重回復を待ち薬物療法の必要性を見極める。栄養状態が悪く抑うつ的な患者は薬物の副作用が出やすい。 原因 摂食障害の心理学的背景としては、いろいろな説がある。これらが複雑に絡んでいることもある。 1.親との不良な関係、2~5歳児期の人格基礎形成期に欲求5段階の安全安心の欲求、愛情や所属の欲求が満たされず、間脳視床下部食欲中枢に障害が起きているという説 2.対人関係の恐怖からの代償行動説 3.女性性の拒否による代償行動説 4.肥満への恐怖からのダイエット・ハイ説 5.ストレス説(結婚生活のストレスや複雑人間関係、深いトラウマ含む) 6.遺伝説 7.社会環境 やせを賞賛する社会風潮は、摂食障害が増えている一因である。ある調査では、女子高校生全体の約9割が 今よりやせなくてはならないと答え、社会風潮の影響を大きく受けている現実がある。やせ過ぎモデルが与える社会影響などについても世界的に議論されている。 自己の健全な身体や意思を形成する為に、患者本人の会、親の会など各都道府県に独自の自助グループが多数存在するが、必ずしも共通した原因があるとはいえない。むしろ、過去の原因の詮索によって、過剰な対人関係の摩擦を生じていることもある。1種の生活習慣病ともいわれ、負の悪循環になるのを、自己の意志の持ち方でいかに断ち切れるかが課題である。
by yamatokai-ginnka
| 2012-04-30 09:27
| 生活習慣の問題
|
ファン申請 |
||