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高齢化と核家族化が進む日本社会の介護問題
平均寿命が延びるにつれて、深刻になってきたのが高齢者同士による「老老介護」と「認認介護」の問題。配偶者の介護、両親や兄弟姉妹の介護、そして自分自身の老後――誰もが当事者として関わる可能性があるため、現状を正しく理解しておく必要がある。身内や自分の老後に不安を抱える人のために、老老介護・認認介護それぞれの問題点と今後の対策について記載する。
1. 増えている「老老介護」「認認介護」 ●老老介護とは 65歳以上の高齢者を同じく65歳以上の高齢者が介護している状態のことで、「高齢の妻が高齢の夫を介護する」「65歳以上の子供がさらに高齢の親を介護する」などのケースがあります。平成25年に厚生労働省が行った国民生活基礎調査では、在宅介護している世帯の半数以上に当たる51.2パーセントが老老介護の状態にあるという結果が出た。(厚生労働省:平成 25 年 国民生活基礎調査の概況) ●認認介護とは 老老介護の中でも、認知症の要介護者を認知症の介護者が介護していることを認認介護といいます。事故が起きやすい危険な介護状況の一つです。平成22年に山口県で行われた調査と推計では、県内で在宅介護を行っている世帯の10.4パーセントが認認介護状態にあるとされた。 認知症は要介護状態を招く原因の上位に入っているため、高齢の要介護者には認知症の人が多いという現状があります。そうした事情を考えてみると、老老介護がやがて認認介護状態になるのはそう珍しくないことがわかる。老老介護の中には、自分に認知症の症状があるという自覚が無いまま介護を続けている人もいるので、その割合や実態はつかみにくい。 ●老老介護の問題点 要介護者の介護度にもよるが、高齢になるほど体の自由が利かなくなり、介護者の肉体的な負担が増えてきます。プロの介護士でさえ腰痛が職業病の一つとされるほどなので、介護者が高齢の場合はさらに大変であることが想像できる。精神的な負担もあり、そのストレスが被介護者への虐待行為に結び付くおそれがある。高齢者が高齢者を介護している場合、肉体的・精神的な限界が来て、介護者本人も第三者のサポートがないと生活できない、いわゆる「共倒れ」状態になることも考えられる。強いストレスは認知症を引き起こす原因になり得るという研究もあり、周囲から孤独している老老介護ほど、認認介護に陥りやすい。 ●認認介護の問題点 認認介護でまず起こるのは、認知症による記憶障害や判断力・認識力の低下により、食事や排せつた等の必要な世話をしたかどうか、介護者にもわからなくなってしまうことである。認知症には「食欲の低下」という症状があり、自分で気付かないうちに低栄養状態に陥ることも考えられる。体力の衰えている高齢者には、低栄養状態は危険である。 水道光熱費などの支払いを忘れて、生活環境を維持できなくなることもある。金銭の管理が曖昧になると悪徳商法や詐欺のターゲットになりやすいし、火の不始末による火事や、徘徊中の事故も心配される。 認知症の要介護者は、介護を強硬な態度で拒むことも多く、拒否されたほうが「なんとかしなければ」と力づくになってしまい、事件や事故につながることもある。認知症の介護者が、自分が何をしているのか認識できないまま加害者になってしまうケースである。 2. 老老介護・認認介護増加の原因 ●平均寿命と健康寿命の差 医療の進歩で日本人の平均寿命は年々延びているが、「健康寿命」との差が目立つようにもなった。「健康寿命」とは、介護なしで日常生活を営める年齢的な期限のことであり、健康寿命から平均寿命までの期間は、そのまま「要介護期間」とも言い換えられる。 厚生労働省の発表によると、平成22年の日本人男性平均寿命は79.55歳、健康寿命は70.42歳。女性平均寿命は86.30歳で健康寿命が73.62歳である。男性の要介護期間は9.13年、女性は12.68年ということになり、平均10年前後の要介護状態があるということを意味する。親の介護が始まったときには50代だった子供が介護を続けていくうちに60歳を超え、老老介護に突入するという状況が起こる。施設を利用するための準備をしても、介護者に比較的体力がある年齢の場合は、入所の順番待ちをすることになり、待っている間に老老介護に突入するケースも考えられる。 ●核家族化 独立して別居する子供世帯の家庭が増えたことにより、核家族化が進んだ結果、遠方に住んでいると子供に助けを求められず、高齢夫婦間での老老介護を余儀なくされる。子供の世話になるのを「情けない」と考え、配偶者に介護されることを選ぶ人もいる。 ●他人に助けを求めることへの抵抗感 老老介護を行っている世代は、忍耐が求められた戦争を経験しているため、他人に助けを求めることに負い目を感じる傾向がある。「自分一人でなんとか頑張らなくては」と思ってしまうばかりに、他人を頼ることができない。他人を家に入れることへの警戒心から、第三者のサポートを受け入れない場合もある。介護は入浴や排せつなどデリケートな領域もケアするので、第三者に任せることに抵抗を感じることも多い。 ●金銭的な理由 「金銭的な余裕がない」「生活保護を受給している」などのケースも、老老介護に陥りやすくなる。要介護者を施設に入れるお金がなければ、年金を受給しながら介護生活をおくるしかない。自宅介護に必要な設備を揃えるためには相当な費用がかかるし、訪問型の介護サービスを利用するにもお金が必要である。金銭的な理由から、プロの助けを借りたくてもできない人は多い。 3. 老老介護・認認介護の対策 老老介護と認認介護の現状や原因を把握したら、具体的な予防策と解決策を考える必要がある。最も重要なのは、介護者が一人で悩みを抱え込まないようにすることである。 ●子供や兄弟姉妹、親戚を頼る 老老介護で問題が起きたとき、子供は無関係ではいられない。介護されることに抵抗感があったとしても、老老介護による共倒れなど、深刻な状態になってから巻き込むほうが、子供の生活により大きな影響を与えるかもしれない。頼れるときに頼るのがお互いのためになると考えられる。 兄弟姉妹の中で親の介護を担っている人は、他の兄弟姉妹に相談し、体力的、金銭的な負担を一人で抱え込まないようにする。親戚に事情を話して状況を知っておいてもらうことも大切である。他人や子供には頼りづらくても、親戚や兄弟の距離感ならば話せることがあるかもしれない。 ●介護サービスについて調べる 介護生活の助けとなる介護保険制度や介護サービスについてよく調べることも必要である。知識がないばかりに受けられるはずの支援を利用できず、金銭・体力・精神の限界を迎えてしまうのは残念なことである。 平成12年に導入された介護保険制度では、40歳以上の国民すべてに介護保険料を納める義務が定められている。医療保険は保険料さえ払っていれば利用することができるが、介護保険サービスは、保険料を納めるだけでは利用できない。市区町村の役所窓口で要介護認定を申請し、要介護度の認定を受け、サービスを利用するためのプランを立てるという手順が必要である。要介護認定を受ければ、自己負担約1割~2割で介護サービスを利用できるようになる。 要介護認定の区分は7段階あり、段階によって保険の適用される限度額が異なる。地域の高齢者総合相談センターに相談すれば、ケアマネジャーが限度額を考慮したケアプランを立ててくれるので、悩んだ時には相談することが勧められる。自宅から通って介護サービスやリハビリを受けることができる「デイケア」「デイサービス」のように、費用を抑えて利用できる施設もある。認認介護のケースは優先的に入所させてくれる施設もある。 ●予防する、状態の悪化を遅らせる 要介護状態になる前に、生活習慣を改善して健康寿命を延ばしましょう。 介護が必要になっても、要介護度が低いうちに、なるべく運動をするなどの対策をすれば、「寝たきり」状態にまでならずに済むかもしれない。リハビリで身体機能を取り戻せる可能性もある。 認知症になれば介護者の負担は跳ね上がる。寝たきりになったとしても、認知症にはならないように脳トレを行うことが必要である。介護生活が始まったら、体も頭も意識的に動かすことが重要である。 ●少しでも違和感があったらすぐ病院へ 軽い症状でも違和感があるときは小まめに病院へ行き、要介護度が上がるきっかけを見逃さないことが大切である。老老介護の場合は、病院が介護者側の容体も気にかけ、チェックしてくれると期待される。定期的に病院で人と話す機会をつくっておくと、介護者に認知症の症状が出たときも早めに気付いてもらうことができ、適切に対処することができる。 4. 社会のサポートを上手に活用する 老老介護は、周囲の人に状況を把握してもらうことが重要である。一人で悩んでいるだけでは、有益な情報を集めるのも難しい。他人の手を借りたり、家族を施設に入れたりすることに罪悪感を覚える人がいるが、そういった意識こそが介護を危険な状況に追い込むことになる。高齢化と核家族化が進んだ現代社会では、他人や行政の助けを借りてこそ、健全な介護を行える。困った時は、子供や兄弟、親戚、行政に相談するのが、深刻な状況にならないためにも大切な手立てである。
by yamatokai-ginnka
| 2018-03-11 13:10
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