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定員 入所100名、通所デイケア20名 随時ご利用可能 担当 相談員 森,水谷 電話 0594-72-6811 介護・看護・リハビリ職員採用ご希望の方へ 募集人数 若干名 担当 総務課長 瀬古 電話 0594-72-6811 医療法人大和会介護老人保健施設銀花 いなべ市北勢町阿下喜680 三重交通バス、三岐鉄道北勢線阿下喜駅下車1分 (医)大和会日下病院(http://www.kusaka-hp.jp)隣接 以前の記事
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スポーツ選手のドーピング問題について 米連邦捜査当局は、大リーグ、ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手を偽証罪などで起訴した。発表によると、ボンズ外野手は、健康補助食品会社「BALCO社」が違法な筋肉増強剤などを複数の選手に提供した事件に関し証人として召喚され、「トレーナーを通じ入手したクリームとオイルを関節炎用と信じて使った。違法な薬物とは知らなかった」とウソの証言をしたとされている。これまで一貫して、薬物使用を否定してきた。ボンズ外野手は今年8月、大リーグの通算最多本塁打記録を更新。現在、762本塁打を放っている。 米国の捜査当局は、スポーツ界のドーピング問題で注目された違法な筋肉増強剤(アナボリックステロイド)の製造や取引に関わった密売組織などを一斉捜索し、米国内で56カ所の製造所を摘発、1140万回分のステロイドと中国製の原料242kgを押収し、124人を逮捕するなど違法ステロイドの摘発としては史上最大となった。これらの組織は主にインターネットを通じてボディビル愛好家や高校生の運動選手にまで筋肉増強剤を販売していた。これらの摘発は違法製造販売元が対象で、買った側は摘発されていない。 米司法省の発表によると、麻薬取締局(Drug Enforcement Administration : DEA)がこの摘発を主導し、2005年12月の作戦開始以来、食品医薬品局FDA、内国歳入庁IRS、移民税関執行局ICE、連邦捜査局FBIなどの関係各局のほか、メキシコ、カナダ、中国、タイ、オーストラリア、ベルギー、ドイツなど欧米アジア各国(日本を含まず)の捜査機関とも協力を続け、9月14日には最終段階の一斉取締りを行って、全米27州で61カ所を捜索、ステロイドやその原料を押収したほか、現金650万ドル(約7億4555万円)、製造機器なども押収した。当局担当者は「DEAは違法ステロイド産業で原料を供給する中国の業者から、米国内の取引販売業者まで、流通の各段階の摘発に成功した。ステロイドの裏取引市場の陰では、危険な薬物が劣悪な衛生状態の中で安全性への配慮もなく作られているのが実態である。 ドーピングは、スポーツ選手が競技成績を高めようとして、薬物などを用いることをいうが、明らかにルール違反である。なぜドーピングが行われるのかについてはいろいろな理由があげられている。米国のアンケート調査では、「オリンピックで金メダルが取れるならば、5年後に死ぬとわかっていても薬を使うか」という質問に、52%が「YES」と答えている。金メダルを取ることは名声だけでなく金銭的にもより大きな価値を持つので、社会的背景もドーピングが後を立たないこととは無縁ではない。 日本でも1997年にオリンピック強化選手やその指導者に対して行ったアンケート調査でも「よくないが頼ろうとする気持ちもわかる」は選手37.2%、指導者30.4%であった(日本オリンピック委員会著「アンチ・ドーピングガイドブック」)。 1988年、ソウルオリンピック100メートル走で当時の世界新記録を出したベン・ジョンソンがドーピング禁止薬物の検出により失格となり世界中に衝撃を与えた。 陸上女子におけるフローレンス・ジョイナー、マリタ・コッホ、中国の馬軍団(王軍霞ら)などの驚異的な世界記録は、ドーピングによるものだということが確実視されている。 ドーピングに関して、スポーツ選手は毅然とした態度をとることが重要である。理由は「ドーピングはフェアプレーの精神に反し、注目されるような人がルール違反をすれば社会的にも悪い影響を及ぼす。それ以上にドーピングは選手の健康を害するということを忘れてはならない。 よく問題になる筋肉増強剤(タンパク同化ホルモン)や興奮剤であるが、タンパク同化ホルモンには副作用として肝臓の障害や高血圧、男性ではこう丸萎縮、女性では無月経、口ひげや声の男性化を生じる。 デヒドロエピアンドロスロン(DHEA)や大リーガーのマグワイヤが使用して有名になったアンドロステンダイオンは、栄養補助食品として米国で販売されており、通信販売や個人輸入などにより手に入れる例も見られる。最近は、成長ホルモンの投与をすすめる宣伝もある。スポーツとは一定のルールのもとにフェアに競い合うものという原点に立ち戻って、自分は何のためにスポーツするのか、ドーピングはなぜいけないのかについてじっくり考えてみる必要がある。 1998年、ツール・ド・フランスで広範囲なドーピング疑惑が噴出した。この問題となったEPO(エリスロポイエチン)と呼ばれるドーピングを行うと、赤血球の生成を促進して赤血球が増加し、血液の酸素運搬能力が向上させて持久力を上げるが、血液が濃くなり過ぎることで人体に重篤な障害を引き起こす可能性がある。その後、ヘマトクリット(血液中に占める血球の容積率)の許容値を規定する事で規制しようとの動きが活発になった。 ドーピングは、禁止薬物などの使用、不正行為を競技会などで行っているかどうかを検査することを意味する。ドーピング検査やドーピング反対という意味でアンチ・ドーピングともいわれる。オリンピックや国際競技会で「○○選手のドーピング検査の結果がどうだった」という話が、新聞のスポーツ欄を賑わせている。 医療は病人のためにあるので、病人が、薬を服用して病気を治すことは当たり前のことだと考えられる。リハビリを必要とする医療もある。健康な一般人が、スポーツをして体を鍛えても変なことはない。別に体を鍛えなくても、スポーツをすることは人生の楽しみの一つであり、一般人として普通の身体活動だと理解されている。しかしながら、健康人が薬を服用して以上に元気になったら問題になる。必要以上に活発になると、興奮しているのと区別がつかなくなる。また、活発になるために覚醒剤などを使用すれば、もちろん犯罪である。 スポーツ選手が体を鍛えることは選手として当然である。限界まで心身を鍛え、より強く、より速く、より巧くなることは選手を続ける限り不可欠といってもよい。体を鍛えなければ競技スポーツとはいえない。スポーツ選手が薬を服用して強くなったら、これはとても競技どころか、一般スポーツとも呼べない。このように、医療者の側からみた場合には、競技選手の薬物乱用は明らかに間違っている。しかし、スポーツ選手が病気になれば、健康にもどるための医療としての薬物投与が必要である。治療に必要な薬物や処置を禁止されるいわれはない。パラリンピックやその他の障害者スポーツでは、医療と競技スポーツが共棲する状況にある。 筋肉増強薬を使えば、筋肉は太くなり、利尿剤を使えば体重が減る。興奮剤を使えば、対人的に激しく活発になる。薬の投与は人間の生理的限界を超える。一方、筋肉増強薬を使えば、心身の不安定性が生じ、生殖能力が低下する。利尿剤を使えば、脱水になり腎障害になる。興奮剤を使えば、情緒不安定から罪悪感なく人を傷つけるし、覚醒剤中毒になりやすくなる。一瞬の強さを得るために、体に生理的限界を超えた負担を強いると、長い人生からみた場合には、不健康な体が残ってしまう。しかも、薬を飲むだけなので、つらく苦しいトレーニングと違って、簡単に薬の乱用につながる。 記録を公認する立場にとっては、積み重ねてきた記録の歴史が、訳の分からない薬で塗り替えられるのは耐えられない。競技会に参加している他の人達にとっても、インチキをしている人と真剣勝負をしているとなれば、いままでの自分の研鑽が踏みにじられる訳ですから、不愉快極まりない。自己責任の範囲をこえて、あきらかに他人に迷惑をかける反社会的行為といえる。 運営規則は競技会の公平さを保つように存在する。ドーピング・コントロール規定は選手から競技会の結果まで、競技スポーツ全体の公正さを保証するものである。スポーツマンとして、競技規則を守らずにプレーする選手はいない。ドーピング・コントロールを競技ルールの一部と考えると分りやすい。違反してでも、いい成績をとりたいという人は、なくならないかもしれない。ドーピング・コントロールを続けることによって、スポーツに縁がない人でもアンチ・ドーピングを認識するようになっている。継続は力である。アンチ・ドーピングが正しいということは、今後も続けていくことによって実証される。
by yamatokai-ginnka
| 2007-11-20 10:52
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