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定員 入所100名、通所デイケア20名 随時ご利用可能 担当 相談員 森,水谷 電話 0594-72-6811 介護・看護・リハビリ職員採用ご希望の方へ 募集人数 若干名 担当 総務課長 瀬古 電話 0594-72-6811 医療法人大和会介護老人保健施設銀花 いなべ市北勢町阿下喜680 三重交通バス、三岐鉄道北勢線阿下喜駅下車1分 (医)大和会日下病院(http://www.kusaka-hp.jp)隣接 以前の記事
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フレイルに気をつけて要介護を予防 フレイルの定義と概念 フレイルとは、健常な状態と日常生活でサポートが必要な要介護状態の中間の状態として、日本老年医学会から2014年に提唱された。もともとは「frailty(フレイルティー)」弱さ・虚弱という意味の英語で、欧米では既に20年程前から、医療現場で使われている言葉である。高齢者の多くは、“フレイル”の段階を経て、要介護状態になるので、早期発見をして対処することが必要だと考えられる。愛知県で実施された調査では、65歳以上で脳卒中などの持病が無い高齢者の11%がフレイルと判定された。全国の高齢者に当てはめると、300万人のフレイルの方がいるという計算になる。フレイルには、動作が遅くなったり転倒しやすくなったりするなど身体的な問題だけではなく、認知機能の障害やうつ病などの精神や心理的な問題、独り住まいや経済的な困窮などの社会的な問題も含まれる。 フレイルの状態を早期発見し、早期に対応することで、要介護に至るのを防ぎ、健康寿命を延ばすことができるのではないかと、いろいろな研究が行われている。厚生労働省もフレイル対策を政策に取り入れ始めた。高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進予算を新たに要求している。後期高齢者医療において、地域の実情に応じて、地域包括支援センター、保健センター、訪問看護ステーション、薬局等など活用し、課題に応じた専門職(管理栄養士、歯科衛生士、薬剤師、保健師など)が、対応の必要性が高い後期高齢者に対して相談や訪問指導等を実施することを目指している。 フレイルを簡単にチェックする方法 フレイルの定義は、1)体重減少、2)疲れやすさの自覚、3)日常での活動量低下、4)歩行速度の低下、5)筋力(握力)の低下、とされている。 フレイルの状態に至ると、7年間の死亡率が健常な人に比べて約3倍、身体能力の低下が約2倍という報告がある。基準では筋力低下、体重減少などの身体的な側面が重視されている。 一般に、筋力は20~30歳頃にピークとなり、以後、徐々に低下していくが、60歳を過ぎると劇的に低下する。国立長寿医療研究センターなどの研究によると、歩く速度が1秒間に1メートル以下になると介護が必要になるリスクが高くなる。横断歩道の青信号は毎秒1メートルの速度で渡れるように設計されているので、横断歩道を渡れなくなると要注意だと考えられる。 握力も50歳を超えたころから徐々に低下する。生活活動に何らかの支援を必要とするような障害が出てくる握力の目安は、男性で25kg、女性で20kgである。 東京大学高齢社会総合研究機構が考案した、高齢者の筋肉量を簡単にチェックできる「指輪っかテスト」によれば、両手の親指と人さし指で輪を作り、ふくらはぎの一番太い部分を囲む際に隙間ができると、筋肉量が少なくなっている可能性が高いと判定される。 高齢者の筋肉強化 運動だけでなく栄養も必要 フレイルを防ぎ健康を回復する為に必要とされるのは、基本的には運動と食事である。筋肉を増やすためには、有酸素運動が必要で、ウォーキングがもっとも取り入れやすい。最低でも1日5,000~6,000歩を継続すると筋力の低下を防げることが出来る。筋トレにも筋肉量増加の効果がある。ジムなどでトレーナーの指導のもと筋トレを中心とした運動を行うと効果的だが、家庭でもセラバンドというゴムのバンドを用いて、安全に運動を行うことが出来る。 東京大学高齢社会総合研究機構などの研究によると、フレイルを防ぐために、栄養状態が低下する前の食事面での早期介入も重要である。食事では、筋肉のもととなるタンパク質の摂取がポイントとなる。高齢者では、食後に誘導される骨格筋のタンパク質合成が低下している。タンパク質合成を促すために、高齢者では成人以上にアミノ酸の血中濃度を上げる必要があり、十分なタンパク質を摂取する必要がある。 高齢者では腎機能障害をもつ患者も多いので注意が必要だが、フレイルの予防を考えると、性別を問わず体重1kg当たり1gのタンパク質を毎日食事から取ることが望ましい。体重50kgの人の場合は50gだ。肉や魚、大豆、牛乳などがタンパク質を多く含む。必要量を摂っていない低栄養の高齢者が少なくない。 簡易フレイルチェック表を介護予防に活用 フレイルの基準は、筋力低下、体重減少などの身体的な側面に加えて、精神的な活力の低下も入っている。精神的にも低下している人は、フレイルの状態に陥りやすい。 東京大学高齢社会総合研究機構のフレイル予防の大規模研究結果などから、要介護に陥りやすい高齢者の傾向がわかってきた。食事調査では、3度の食事を1人でとる「孤食」の人は、1日1回でも誰かと食事する人と比べ、低栄養になったり歩行速度が遅くなったりする割合も高い。 社会との関わりが薄れると、日々の活動量や、健康維持への意欲が低下する。社会活動の低下は、体の衰弱の始まりの目安になるという。「閉じこもらない」ことが、フレイルの予防法になる。 簡易フレイル評価表 (国立長寿医療研究センター) □ 6ヶ月間で2~3kgの体重減少がみられた。 □ 以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思う。 □ ウォーキングなどの運動を週に1回以上していない。 □ 5分前のことが思い出せない。 □ 最近2週間でわけもなく疲れたような感じがする. 判定 上記の設問に当てはまる数を集計した結果で下記のように判定する。 0:正常 1-2:フレイル前状態 3-5:フレイル #
by yamatokai-ginnka
| 2016-01-14 11:29
| 介護の問題
高齢者が在宅自立生活を維持する為に必要な費用 高齢者の増加と共に、家族構成の変化で、独居を強いられる事例は多くなっている。出来るだけ自立して自宅で生活したい人は70%を越えるという報告もある。しかしながら、若い時代に支障がなかった自宅の日常生活でも、加齢とともに負担になってくることが多くなる。この状態を予知して、元気な間から高齢者に適した生活環境を構築していくことが必要である。 衣食住のいずれの日常生活においても、高齢者になって実感してみないと分からない、大きな問題点が潜在している。経過を観察できた1事例について、自宅で自立した生活を維持する為に必要な金額と、その具体的な内容について記載することは、他の高齢者の生活設計にも、参考になる点が少なくないと考えられる。元気な間から、先のことを考えて準備を進めても、想定外の健康障害が生じる可能性があり、臨機応変に必要な投資をする必要性が明らかである。 事例 71歳 女性 主婦 生活環境 電車、バスの停留所から徒歩10分にある住宅地の自宅(木造2階建)で独居。年金生活。銀行・ATMは徒歩10分の距離にあるが、郵便局にはバス利用を要する。コンビニは徒歩15分の距離にある。家族は市内に在住するが、出来るだけ自立した生活を維持したいと考えている。 1.高齢化に伴う老化の自覚と下準備 60歳頃から高齢化後の生活を意識して、近隣の高齢者マンション、老人ホーム、介護施設などを訪れ、合わせて自宅の改築に必要な展示施設を見学して参考資料を集めた。結論として、自宅をバリアフリーに改築して、寝室、トイレ、浴室、ダイニングキッチンを隣接させ、キッチン・空調をオール電化に統一すること、ベッド生活として、自宅でできるだけ長く自立した生活を継続することが最適と判断して準備を開始した。 1)自宅の改築費用 住宅地にある築35年の木造2階建て住宅。道路から3段の石段を利用する必要がある。2階に4室(3 ,3, 4.5, 8畳)、1階に3室(8,8,12畳+浴室、トイレ、台所)を耐震、バリアフリー、オール電化などに改築した。 総費用 2,300万円 2)大型冷凍冷蔵庫、電子レンジ、トースター、卓上IHヒーター、ベッド 家具類の新規購入 総費用 300万円 2.買い物方法の変更 自転車での転倒事故が重なったことから、日々の近くでの買い物をやめて、バスを利用して30分の距離にあるスーパーマーケットへの月1回の集中買い出しと、生協を利用した毎週1回の宅配を取り入れた。その他の商品の購入は、amazonを初めインターネットの宅急便を利用した。 3.健康障害発生時の対応 その後、外反母趾、脊柱管狭窄症、胸椎圧迫骨折などに罹患し、その対応として主に以下の費用を要した。 主な内訳 立ち上がり補助手すり ¥ 5,136 電動リクライニングベッド ¥ 40,312 歩行補助器 ¥ 27,854 トイレ用アーム ¥ 7,076 脊椎コルセット ¥ 4,503 リハビリ用セラバンド ¥ 1,433 買い物用ワゴン ¥ 10,800 車いす用アルミスロープ ¥ 14,988 竿上げ ¥ 992 風呂いす (高さ38cm) ¥ 3,480 出入り口段差解消スロープ ¥ 1,944 ウエストゴム入りパンツ ¥ 6,804 玄関あがりかまちの手すり ¥ 19,074 外階段上がりかまち用手すり ¥ 17,966 ランドリーラック キャスター付 ¥ 3,868 ノートパソコンスタンド 高さ&角度調整可能 ¥ 5,180 充電式エコ湯たんぽ ¥ 1,205 加湿セラミックファンヒーター ¥ 15,980 可動式キッチンワゴン ¥ 5,167 上腕式自動血圧計 ¥ 5,570 体重・体脂肪・骨量・体組成計 ¥ 6,854 46V型地上・BS・110度CS液晶テレビ ¥ 119,800 BS・110度CSアンテナセット ¥ 5,200 DXアンテナ CS/BS-IF・UHF帯用ブースター ¥ 7,650 アンテナケーブル ¥ 1,980 コンパクトIH電磁調理器 ¥ 4,350 アルミ自走車いす ¥ 44,880 ウォーキング専用ポール ¥ 9,245 総計50万円 4.その他医療費 以上の臨時経費支払総額は3,000万円を越えた。その他に、食費、衣服費、医療・介護保険料、電気水道代、税金、文化教養費などの経常生活費(1月20万円)が必要であった。今後は介護保険利用の可能性も想定しているが、最後まで自宅での自立生活維持が事例の希望である。今後災害などの急変がなく、生存期間を平均寿命の80歳まで20年と想定すると、この間の必要経常生活費は4,800万円になる。従って、60歳の高齢者になった時点で、合計7,800万円以上の老後資金を要することになる。 #
by yamatokai-ginnka
| 2015-07-30 10:19
褥瘡の予防と対策 褥瘡とは? 寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうこと。床ずれともいわれる。寝たきりの高齢者では、日常の健康管理の上で、大きな問題点になっている。 褥瘡はなぜできるのか? 人は、無意識のうちに眠っている間は寝返りをしたり、長時間椅子に座っているときはお尻を浮かせるなどして、同じ部位に長い時間の圧迫が加わらないように体を動かしている(体位変換)。しかし、自分で体位変換できない場合には、体重で長い時間圧迫された皮膚の細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、褥瘡が生じる。皮膚の表面組織だけでなく、皮膚の中にある骨に近い組織が傷ついている場合もある。 褥瘡はどんな人がなりやすいのか? 自分で体位変換ができず長期間寝たきりで、栄養状態が悪い、皮膚が弱くなっている(高齢者、排泄物や汗により皮膚のふやけがある、むくみが強い、抗がん薬やステロイドなど薬の副作用で免疫力が低下している)人が、圧迫だけでなく、摩擦やずれなどの刺激が繰り返されている場合には褥瘡を生じやすい。寝たきりで、入浴が困難な場合や、おしめの排泄物等による汚染が起こりやすい場合は特に注意が必要である。 褥瘡がなぜできやすい部位 仰臥位で生じる褥瘡 仙骨部、踵骨部、後頭部、肩甲骨部、肋骨角部、脊柱棘突起部、 側臥位で生じる褥瘡 側頭部、耳介、肩峰部、肩甲骨部、肋骨角部、腸骨稜部、大転子部、 腓骨頭部、内・外踝部 座位・車椅子などで生じる褥瘡 尾骨部、坐骨部 褥瘡を生じやすい基礎疾患 脳血管疾患、糖尿病、骨盤骨折、脊髄損傷、心不全、認知症、骨粗鬆症、 尿路感染症、末梢血管障害、関節リウマチ、悪性腫瘍 褥瘡の一般的な治療法 病変部は毎日洗浄し、フィルムなどを使い湿潤を保つ。 炎症除去と皮膚局所の血行改善に努め、炎症除去にはステロイド外用剤も使用。 表皮にびらん・潰瘍がある場合は、創の乾燥を防ぎ湿潤環境を保持する(湿潤療法)。 創傷被覆材による創面保護が第一選択、感染や壊死組織がある場合は管理を優先。 湿潤療法以外の治療としては、肉芽形成・上皮化促進のため外用剤を使用する。 ただし、感染や壊死組織がある場合はその治療を優先。 水疱は疱蓋のむやみな破壊を避ける、清潔に小孔を開け水疱液を排出(穿刺)。 創は毎日洗浄を行なう。創周囲をむしろ主に、薬用石鹸等を使用して行ない、 生理食塩水や水道水などでよくすすぐようにする。 壊死組織がある場合には、綿球やガーゼを用いて除去・水洗したり、 外科的切除(デブリードマン)や蛋白質分解酵素の軟膏処置などがある。 創に感染がある場合は消毒を行う。感染による全身症状には抗菌薬等を投与する。 損傷部位がポケット状になっている場合は、皮膚切開(ポケット開放)や外科手術。 感染があり膿貯留がある場合は十分な排膿する。 壊死した筋等の軟部組織や腐骨となった部分は切除(デブリードマン)する。 褥瘡を予防するためには 1. 皮膚の赤色変化を認めた場合には、早めに医師や看護師に相談する。 2. 低反発マットなどの除圧器具を有効利用する。 3. 自分で寝返りを打てない場合は、2時間をめどに介助者が体位変換をする。 4. エアマットレスを使用し、体に圧力がかかる時間を少なくする。 5. 皮膚のケア(皮膚の清潔・保湿・保護)に努める。 6. 低栄養状態に陥らないよう、バランスのとれた食事を摂る。 褥瘡を予防するために積極的に摂取する栄養素 蛋白質:(肉、魚、大豆製品など) 亜鉛:蛋白質合成に必須なミネラル(肉、 たまご、チーズ、大豆、きなこ、ゴマなど) 鉄分:貧血を防ぐ(レバー、魚介類、ひじき、のり、ゴマなど) カルシウム:骨を丈夫にする(牛乳、桜えび、ししゃもなど) ビタミンA:粘膜の機能を維持する(レバー、うなぎなど) ビタミンC:鉄吸収を高め抗酸化作用(ピーマン、モロヘイヤ、かぶ、のり、果物、野菜) 褥瘡の前ぶれはどのような状態か?見分け方は? 褥瘡のできやすい部位の皮膚が赤くなっている場合、褥瘡であるのかを確かめる方法として、人差し指で赤くなっている部分を軽く3秒ほど圧迫し、白っぽく変化するかどうかを確認する(指押し法)。押した時に白く変化し、離すと再び赤くなるものは褥瘡ではない。押しても赤みが消えずそのままの状態であれば、初期の褥瘡と考えられる。 褥瘡かもしれないと思ったらどうしたらよいか? 赤色味をおびた皮膚が圧迫されないように頻回に体位交換をする。体の下に手を入れて圧迫されていないか確認するのもよい。圧迫をとっても指押し法などで褥瘡の可能性があると考えられた場合は、医師または看護師に相談する。 褥瘡の分類と治癒までの過程 #
by yamatokai-ginnka
| 2015-05-29 12:52
| 医療の問題
『原因不明』の腰痛をなおすために 高齢者で腰痛を経験したことがあるという人は多い。加齢による骨病変による痛みもあるが、MRIなどの画像検査でも診断がつかない「原因不明の腰痛」といわれる腰痛も多い。最近、これらの腰痛の原因を、画像以外の方法で突き止めることができるようになってきている。「原因不明の腰痛」から解放されるために、自分でできるチェックの方法、痛みをとる方法、予防のためのトレーニング法などについて、最近のNHK報道を中心に要約した。 整形外科医による腰痛の原因チェック法 「原因不明」の腰痛がどこからきているか、痛みの原因を知ることが腰痛克服の第一歩である。主な原因は、腰回りにある、椎間板、椎間関節、仙腸関節の3か所である。4つのステップで診断を行う。指で押して痛む場所を調べる、体を前後左右に曲げる、仰向けに寝て脚を上げる、さらに、筆で脚の感触が鈍っているかどうかで鑑別診断できる。仙腸関節が原因の場合は、痛む場所を指で押すこと、椎間板・椎間関節が原因の場合は、体を前後左右に曲げて痛むかどうかが、決め手となる。仰向けに寝て脚を上げたときに痛んだり、筆で触っても鈍くしか感じなかったりという場合は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など病気の可能性が疑われるので、整形外科を受診することが勧められる。 主な原因3か所に痛みが出る仕組み 仙腸関節による痛みは、出産や打撲などで関節が緩んで骨にずれが生じ、関節に負荷がかかって関節にある神経が刺激を受けて痛みが生じると考えられる。 椎間関節による痛み椎間関節は背骨の後ろ側についている。椎間板が老化により潰れたり、ふだんから体を反った姿勢を続けていたりすることから、痛むと考えられる。椎間板による痛みが生じるのは、椎間板の組織が破れ、それを修復するため、椎間板の内部に血管や神経が入り込んだ状態で、椎間板の中の圧力が高まると、神経が刺激を受けて、痛みが出ると考えられる。 自分でできるチェック法 (1)痛む場所を指で押す。 腰の高さで、背骨の中心から指2本分ほど外側が痛む→仙腸関節 背骨のラインでウエスト付近が痛む→椎間板、椎間関節 (2)体を曲げる。 <前に倒して痛みが出る場合>→椎間板が原因の可能性あり <後に反らして痛みが出る場合> 後に反らしてから左右に曲げて痛みが出る場合→椎間関節が原因の可能性あり (3)脚を上げる。 (4)筆で触る。 →(3)(4)とも、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの病気の可能性があるので、整形外科に相談する。 痛みをとる&痛みのない状態を維持するための筋肉トレーニング 痛みの場所を特定したら、場所に応じた、次の痛みをとる方法を実施する。 (1)「仙腸関節」 仙腸関節が緩み、左側の腸骨が前に倒れて、関節部分を圧迫している場合には、腸骨が前に倒れていたのを元の位置に戻すようにし、その状態で数回、痛みが出た動きを繰り返すと痛みがなくなる。 (2)「椎間関節」 痛みを感じている椎間関節部分の背骨部分を上に持ち上げて、椎間関節への圧迫を減らし、痛みをとることができる。 痛みがなくなったあと、その痛みがない状態を保つ そのためには、「腹横筋」という、体の奥にあるコルセットの役割で腰を安定させる筋肉と、「多裂筋」という、背骨ひとつずつについて、腰を安定させる筋肉を鍛えることが必要である。骨で覆われていない腰回りを補強することが腰痛の改善、予防が大切である」。 この2つの筋肉を鍛えるトレーニングとは、まず、腹横筋を鍛える基本の動き、「ドローイン」。「ドローイン」は、臥位になって、ひざを曲げ、息を吐きながらお腹を引っ込める方法。腰骨を床に押しつけて、おへそを引き込むようにするのがポイントである。ドローインが出来たら、腹横筋を鍛えつつ、同時に多裂筋も鍛える「ちょっと待って」バランス。四つんばいになり、肩の下に手を置き、脚のつけ根の下にひざがくるようにした姿勢で、お腹をへこませてドローイン。さらに、手を上げるとさらに腹横筋が鍛えられる。次に、手と逆側の脚を上げて10秒間キープ。反対側も同様に行います。回数を多くすることよりも、なるべく毎日続けることが勧められる。 <ちょっと待ってバランス>腹横筋と多裂筋を同時に鍛える動き(まとめ) (1)肩の下に手、股関節の真下にひざがくるように、四つんばいになる (2)この姿勢でドローインする (3)片手を上げる(腹横筋が働く) (4)手と逆ガワの脚を上げる(多裂筋が働く) (5)10秒間キープ(2つの筋肉が同時に動く。無理でも反対側も同様に行う) <ポイント>腰骨を床に押しつけて、おへそを引き込むようにする。 腰痛予防法:腰以外の意外な場所をストレッチ 腰痛予防には、おなか周りの筋肉を鍛えるのに加えて、太ももの筋肉の柔軟性を高めることが大切である。太ももの筋肉を柔らかくすると、骨盤が傾きやすくなり、腰痛予防には効果的である。日常生活で、顔を洗う、洗濯物を干すといった腰を曲げる動作のとき、太ももの裏側の筋肉が伸びないと、骨盤が傾かずに、腰だけで体を曲げることになり、負担は増す。しかし、太ももの裏側の筋肉が伸びると、骨盤が傾き、骨盤と腰で体を曲げる分、腰への負担を減らし痛めにくい。座りながらできる太ももの裏側の簡単ストレッチする為には、座った状態で骨盤を前に倒し、その状態のまま、ひざを伸ばす。この時に、太ももの前側の筋肉にグッと力を入れると、後側にある太ももの筋肉のストレッチ効果が高まる。 <太ももストレッチ>(まとめ) (1)座った状態で骨盤を前に倒す。 (2)骨盤を前に倒したまま膝を伸ばす。 (3)息を止めずに10秒間キープ。 (4)反対側も同様に行う。 <ポイント> 太ももの前側の筋肉にグッと力を入れるとさらにストレッチ効果が高まる。 #
by yamatokai-ginnka
| 2015-01-21 12:06
| 生活習慣の問題
後期高齢者医療制度と扶養者の問題点 後期高齢者医療制度の概要と特徴 後期高齢者医療制度は、平成20年(2008年)4月からスタートした新しい医療制度であるが、一般にはまだ十分に理解されていない。この制度は、75歳以上の高齢者を「後期高齢者」として独立させて、新しい保険システムのもとに組み入れるものである。なお、65歳~75歳未満の高齢者は前期高齢者に分類され、高齢者医療受給者証が発行されている。ただし、65歳以上75歳未満でも、寝たきり等の一定の障害があると認定された方は、この新制度に含まれ、後期高齢者医療制度の被保険者となる。 これから満75歳となる方については、75歳の誕生日からが新制度の対象となる。自分は脱退は嫌だと主張しても、75歳になった段階で新制度への自動加入という扱いであるので、選択の余地はない。 後期高齢者医療制度への自動移行によって、これまでの高齢者医療受給者証や被保険者証は使えなくなる。新しい被保険者証では、被保険者番号も、新しい番号が付与される。新制度では、後期高齢者一人一人が被保険者となって、市町村から支給される自分自身の被保険者証を一枚持つことになる。ということは、その保険料は、これらの後期高齢者が自分で納めることになる。世帯単位で保険料が計算される国民健康保険とは異なり、後期高齢者医療制度では、個人単位で保険料が計算されることに注意する必要がある。 年金支給分から年金の支払期ごとに、原則として該当分の保険料が自動天引き(特別徴収)され、それまでの年金手取額が減ることになる。希望者には、口座振替による支払(普通徴収)も可能である。市区町村窓口へ申し出ると、年金の自動天引きから口座振替に変更することができる。ただし年額18万円未満(月額1万5千円未満)の年金受給者の場合は、最初から年金からの天引き対象にはならず、納付書か口座振替による支払となる。 このような医療制度ができた背景と影響 背景には、日本の国家財政がひっ迫するなかでの医療費の大幅な増加がある。国民医療費の98%程度となる医療費(平成25年度概算)は前年度比8千5百億円増、医療費伸び率2.2%の39.3兆円。11年連続で最高額を更新している。このうち後期高齢者層の医療費は14.2兆円で、医療費全体の36.1%を占めている。後期高齢者一人当たり医療費は前年比1.2万円増の92.7万円となり、現役世代の5倍程度かかっている。 以前は、健康保険や国保などそれぞれの保険制度のなかに後期高齢者層が含まれていたことから、現役世代と後期高齢者との負担関係がわかりにくくなっていて、膨張する医療費の抑制がやりにくい構造が続いていた。高齢化社会が今後とも進む見通しに変わりがない以上、安定的で持続可能な医療保険制度をつくらない限り、現在のシステムの部分的手直しだけでは早晩限界がくるとの声が指摘されていた。このような背景をうけてから、国の医療制度改革の柱のひとつとして、この後期高齢者だけを対象層として独立させ、医療給付を集中管理するという、世界的にもほとんど類を見ない新制度が発足した。 低所得者を対象とする均等割額の軽減措置においては、5割軽減や2割軽減の対象範囲が拡大された。 これにより2014年度は、全国で約110万人の保険料負担が軽減される見込みと報告されている。 また、これまで健康保険や共済組合の被保険者(組合員) の被扶養者であった人を対象とする保険料の軽減措置は、2014年も継続されることになった。利用者としては、当面、現在の後期高齢者医療制度が安定的に続くものと判断してよさそうである。 当初の試算では14%程度の保険料アップが見込まれていたが、各都道府県の設置する基金からの交付金や広域連合の剰余金の活用によって保険料率を抑制し、個人に及ぼす影響を当初の試算よりも低くとどめた。政令の改正により、2014年4月からの「保険料の年間上限額」が57万円へと引き上げられた。 なお保険料の上限額は国の政令で定められているが、具体的な保険料は都道府県後期高齢者医療広域連合の条例で決定される形になっている。 従って、都道府県毎に金額的バラツキが生じてくることになる。例えば、東京都23区では年間上限額70万円となっている。支払保険料のストレートな負担増を抑えるべく国が今後打ち出してくる施策については、注視しておきたいところである。 しかし、後期高齢者医療制度の利用者として最も心配な問題点は、最終的に、75歳以上の後期高齢者の負担増、すなわち保険料の増額か、あるいは負担増を抑制するために、後期高齢者が受けられる医療の水準を下げていくより他にないとなる可能性が極めて大きいと考えられている。将来の後期高齢者層を形成することになる前期高齢者・現役世代・若者層にとっても、今後の財源不足とその確保がどうなるのか、またどうすべきかについて、今後の趨勢を長い目線で注視する必要がある。 75歳になると被保険者の資格を失う。 被保険者が75歳になると後期高齢者医療制度の被保険者となるので、在職中であっても被保険者の資格を失う。75歳になった場合は、保険証を75歳の誕生日から5日以内に返納する必要がある。 75歳になった被保険者の家族はどうなるか。 後期高齢者医療制度の被保険者に該当することになった人は健保の被保険者になることが出来ない。被保険者でない人に扶養されている人のことは、健保には無関係である。即ち、後期高齢者医療制度は該当する年齢の人が個人で加入するものであり、扶養家族という概念はない。ということは、75歳になった被保険者に、被扶養者として認定されている家族がいる場合には、被保険者の資格喪失にともない、その被扶養者も健康保険の資格を失うことになる。資格喪失した家族は、国民健康保険など他の医療保険制度に加入しなければならない。それまでの被扶養者が国民健康保険に加入することになった場合には、保険料の納付義務が生じる。一方、国民健康保険は世帯単位での加入なので、保険料を納付するのは世帯であり、個人が支払うものではない。従って、世帯主が国保に加入していなくても、同じ世帯の誰かが国保に加入すれば、その保険料は世帯主に請求される。家族が個別に保険料を支払う必要はない。 しかしながら、世帯主が後期高齢者になった場合は、本人が後期高齢者医療保険の保険料を支払うのみでなく、家族の国民健康保険料の支払い義務が重なるので、合計した保険料負担額は、従来よりも一層増加する可能性が高いのが大きな問題点である。この点についても、一般には十分理解されていない なお、被用者保険の被保険者が後期高齢者医療制度に移行することにより国民健康保険の資格を取得した、65歳以上の被扶養者であった人(以下「旧被扶養者」)については、以下のような減免処置がとられている。1)所得割を全額減免。2)7割、5割軽減が適用されている場合を除き、均等割の2分の1を減免。3)旧被扶養者のみで構成される世帯については、7割、5割軽減が適用されている場合を除き、平等割の2分の1を減免。 国民健康保険の手続きについて 国民健康保険では,下表のような場合には,14日以内に届出をすることになっている。手続きについて不明な点があれば,住所地の区役所・支所福祉部保険年金課へ問い合わせる必要がある。加入については下記のような手続きが求められる。国民健康保険被保険者証(保険証)交付の際に本人の確認が必要である。 1.国保に加入するとき ※必ず健康保険の資格喪失後14日以内に届出を行う。届出が遅れたことにやむを得ない理由があると認められた場合を除き,それまでにかかった医療費が全額自己負担となる。 2.職場の健康保険や国民健康保険組合をやめたとき 届出に必要なもの 1)職場の健康保険等をやめた証明書 ※職場の健康保険を脱退した証明書は,退職した職場又は国保組合でもらう。必要な証明書の用紙はwebでもダウンロードできる。 ※退職者医療制度に該当する人は,年金証書(加入期間がわかるもの)が必要になる。 2)保険証 ※既に国保に加入している世帯へ追加で加入する場合は,加入先世帯の世帯主の保険証を持参する事が求められる。新たに国保へ加入される人が新たにその世帯の世帯主となる場合は,全員の保険証の提示を求められる。また,世帯の中に70歳~74歳の方がある場合は,高齢受給者証をあわせて持参する必要がある。 3)運転免許証など本人であることを証明できるもの #
by yamatokai-ginnka
| 2014-12-15 15:44
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