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高齢者におけるビタミンD不足について 高齢者において、ビタミンD不足が増えて、骨の病気や他の健康上の問題を増加させていることはよく知られている。 成人では、通常の食事をしていれば、1週間に2、3日、顔、手、前腕を日光に10~30分間当てるだけで、体に必要なビタミンDを合成することができる。それ以上長く太陽に当たってもビタミンD量は増えない。しかし、高齢者の多くでは、最近の生活習慣と居住空間の制約から、食事として摂取した栄養素が重要な働きをするために必要なビタミンDが作られていない。 ビタミンDは、小腸からカルシウム(Ca)やリン(P)の吸収を促進し、骨を絶え間なく作り変える(骨代謝)に重要な役割を果たしている。子供でビタミンDが不足すると、骨の発育が遅れ、くる病や骨軟化症と呼ばれる病態を生じる。大人ではあまり症状が表面にでないが、骨がもろくなり骨粗鬆症などを生じることは明らかである。骨粗鬆症の多い女性において、ビタミンDを多く摂った女性は、ビタミンD摂取量が少ない女性よりも骨折する割合が低い結果が得られている。不足しているビタミンDを増やすことは、骨密度を増加させると考えられる。 しかし、必要なビタミンD量については、まだ十分なデータが得られていない。皮膚でビタミンDを合成する機能や腎臓でビタミンDを活性化する機能は、50才を過ぎると減少する為に、年令によりビタミンD摂取量を変えることも勧められている。欧米では、19~50才の成人に対するビタミンDの推奨一日摂取量は200国際単位(IU)であり、重量単位にすると5 μgに相当する。51~69才では400IU(10 μg)、70才を過ぎると600IU(15 μg)に増加させる。 日本人成人の栄養調査によるビタミンD一日摂取量は、男性:8.8μg、女性:7.8μg と報告されている。しかし、血中濃度が低い高齢者、日光に当たらない人々、腸の病気により脂肪の吸収が的確に行われない人、慢性的にステロイド薬の服用をしている人々は、より高い摂取量が必要であると考えられる。安全範囲の上限である50μgを超えなければ、高い目標を設定することも可能である。 最近実施した共同研究成績 介護老人施設入所者を対象として、血中のビタミンDを測定すると明らかな低値が得られた(平均12ng/mL)。これらの対象者においては、血清カルシウム値は正常であったが、副甲状腺ホルモン値 (PTH) は正常ないし高値であった。即ち、血清カルシウムを正常に維持する為に、骨からのカルシウムが流出していることが推定された。従って、高齢者に多い骨粗鬆症はさらに進行し、骨折を生じやすい状況にあると考えられた。カルシウム200mgを含む飲料を1ヶ月摂取しても、血清Ca、ビタミンD、PTHには変化が見られなかったが。一方、カルシウム200mgとビタミンD 5μgを含む飲料を1ヶ月摂取すると、血清Caは変化しなかったが、血清PTH値は低下する傾向がみられた。血中ビタミンDは軽度増加したが、血中ビタミンD基準値(20ng/ml)以上に達した人は殆ど認められなかった。これらの対象の通常食事に含まれる1日ビタミンD量は7.3μgであったので、飲料と合わせて12.3μgのビタミンD摂取があったと考えられた。従って、高齢者、とくに介護老人保健施設入所者においては、もっと大量のビタミンDの摂取が必要と考えられた。 ビタミンDの摂取増加は骨折発生率を低下させるか否かについては、いくつかの異なった報告がある。結果は投与したビタミンD量と投与方法によっても異なる。総括すると、高齢者に対するビタミンD3 15-20μg+カルシウム500-1200mg/日の投与はは、骨密度の低下を抑制し、大腿骨および非椎体骨折の発生を抑制したと考えられる。カルシウムのみや牛乳のみの摂取では、このような成績は得られていない。従って、わが国における高齢者に対するビタミンD摂取量については、1日当り20-50μg以上の摂取量が必要かもしれない。
by yamatokai-ginnka
| 2007-03-26 12:43
| 生活習慣の問題
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